パステルアートの型紙作りを楽にしてくれるアイテム「クラフトパンチ」と、その具体的な使い方をご紹介します。
細かい型紙、切り出すのは大変!
指先やコットンで伸び伸びと色を塗り広げられるのはパステルアートの大きな魅力ですが、それだけでえがける表現には限界があります。
そこで細かい表現に欠かせないのが「型紙」…ですが、この型紙、作成には意外と時間が掛かってしまうものです。

うう、カッターを使い過ぎて、指が痛くなってきた…。だけど人数分作らないと…。
どうしてこんな細かい星型にしちゃったんだろう…。
小さい・複雑・細かい模様の型紙は、思ったように作れないものも多いかと思います。そこで、そんな時に活躍するアイテムをご紹介します。

一度使い始めると、無かった頃には戻れない…そんな、お役立ち間違いなしの道具です。
それはずばり「クラフトパンチ」
ペーパー工作やスクラップブッキングがお好きな方はご存知かもしれません。
書類に綴じ穴を空ける「穴あけパンチ」を使うと、小さな丸い穴が空きますよね。一方この「クラフトパンチ」では、様々な可愛い形の穴が抜けるのです。
星・ハート・リボンや雪の結晶、うさぎやペンギンのシルエットなどなど…大きさ・形もさまざま。

あ!これ知ってます。これでアルバムとか写真をデコってる友達がいますよ~。

それが一番メジャーな使い方かもね。
本来は型を抜いて出来た小さいパーツを飾りとして使用するのですが、ご存知の通りパステルアートでは色を乗せたい(消したい)形の穴が抜けた大きな紙の方を型紙として使用しますから、クラフトパンチで抜いた後の穴のある紙が利用できてしまうわけです。
クラフトパンチの使い方
クラフトパンチの使用方法はとっても簡単ですが、一応解説しますね。
型紙として使用したい紙をクラフトパンチの隙間に挟んで、上からボタンのようなところを押し込んでパチン!いい手応えがあれば、きれいに形が抜けています。安定した台に置いて、手のひらの付け根に体重をかければ力の弱い方でもできると思います。
何度か試してみれば、すぐにマスターできるはずです。

なんか…癖になるというか、手ごたえがなんとも楽しいですね。おまけにカワイイ!

型紙としてトレーシングペーパーをご利用になる方も、この道具でちゃんときれいに抜けますので問題なく使用できます。

あれだけ苦労していた星型が…一瞬で抜けました!
あえてその場で使って頂く
クラフトパンチで型を抜くのは、過程も楽しめる作業なので、ワークショップではわざと事前に作らずに、その場で参加者様に紙とクラフトパンチをお渡しして型紙を作って頂くのもおススメです。
小さいお子様でも、できた!という楽しさを感じて頂けます。いくつか種類を用意しておけば、どれを使おうかな…と選ぶワクワクも提供できます。

ただーし!クラフトパンチは一個一個は小さくても実はすごく重いので注意。中の機構が金属だから、一個二個なら平気だけど、10個20個もあると…移動の負担になっちゃうかも。

持っていくのは少数精鋭にしないと、泣きをみるってことですね。
細かい箇所は気を付けてあげて
さて、このようにクラフトパンチで空けた形を利用して、通常の型紙と同じように色を乗せたり消したりできるわけですが、使用の際には少しコツがあります。
小さい・細かい形をきれいに空けてくれたということは、その分型紙としてはかなりごちゃごちゃした部類になってしまったとも言えます。
せっかくの型紙を隅々まできれいに活かすためには
・カド・端を意識してしっかりと色を入れる(消す)
・尖った(鋭角の)部分をめくり上げないようにして使う
・消す時には俵型の練り消しを転がすようにする
といったことに気を付けてあげてください。

ここのコツ、詳しくはまた別記事にまとめますね。
クラフトパンチ、どこでゲットする?
このように便利なクラフトパンチ、普通に文具コーナーでも買えますが、一個500円前後と少々お高いです。
そんな時は、ぜひ百均で探してみてください!さすがに形は種類豊富…とは言えませんが、たまたま欲しい形があればラッキーです。意外とモチーフに活かせそうな形が多いですよ。

実は、お弁当コーナーなどにある海苔用パンチ、見た目そっくりだからイケるかと思ったら、全然刃が通らなかったの…。やっぱり紙用じゃないといけないのね、反省…。
また、メルカリなどで中古で探してみるのもいいかも知れません。一時期熱が高まって集めたけどやっぱり使わなくなった…という感じのまとまった出品があったりしますよ。

フリマアプリを見ていると、その出品者さんの熱の冷めた趣味のものがいっぱい…。パステルもあるから助かるけど、切なくもあります。
量産型に感じさせない工夫を
最後に、クラフトパンチを型紙として利用することの、ほぼ唯一のマイナス要素について。
それは、とにかく「均一な印象」になってしまうという点です。整い過ぎた形なので、参加者様全員が同じものを使うと、どの作品も量産型の印象に…。
多少いびつでも、手作りの型紙が出してくれるオリジナルの魅力は、クラフトパンチでは出せないものだと思います。
オリジナル感を大切にしたい方には、レイアウトや色で個性を出せるようご案内したり、時間が許せばその場で簡単な型紙を切ってあげるなど、満足度を上げられる提案ができるといいですね。

「見本と同じにできた!」と喜ぶ方と、「自分オリジナルにできた!」と喜ぶ方、どちらもいらっしゃるからね~。
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